【経絡ヨーガ療法の理論と実践②パワンムクトアサナ】

当院の経絡ヨーガ療法は、呼吸法とポーズによって、全身に存在する経絡に働きかけ、
あらゆる病氣の原因である「氣虚(=氣の不足)」と「氣滞(=氣の滞り)」を解消し、生命エネルギーを活性化させることで、人体に本来備わっている自然治癒力を高めます。
また、「氣」というのは特に関節で滞りやすいと言われており、関節を柔軟に保つことは、全身の氣の巡りを良くするためにとても大切です。

この記事では、経絡ヨーガ療法の実践に取り組む前に準備体操として行うパワンムクトアサナをご紹介いたします。
パワンムクトアサナの、パワンは「氣」、ムクトは「解放」を意味します。
全18種ありますが、ここでは5種を掲載いたします。

やることは簡単ですが、注意点がいくつかあります。
①呼吸は鼻呼吸で、ゆっくりと息を吸い、ゆっくりと息を吐き、呼吸に合わせて動作を行うこと。
②力任せに行わず、程よく心地よい刺激を感じる程度に行うこと。
③ポーズを終えたら、瞑想の姿勢で、ほぐした箇所を静かに感じる時間を取ること。

 

パワンムクトアサナ

ヨガマットか毛布などを敷いた床の上に、胡坐か正座で姿勢を整えて座り、呼吸を整えます。

<首の前後>図①②
①ゆっくりと息を吸いながら、頭を後ろに倒し顎を引き上げます。
②ゆっくりと息を吐きながら、頭を前に倒し顎を喉に引き寄せます。
③吸って頭を後ろに、吐いて頭を前に…呼吸に合わせてこの動作を5回~数回繰り返します。
④最後に、吐いて頭を前に倒したら、息を吸って正面を向きます。
⑤呼吸を整えます。

<首の左右>図③④
①まずはゆっくりと息を吸って、吐きながら頭を右に倒し、首の左側をストレッチ。
②次の吸う息で中心に戻り、ゆっくり吐きながら頭を左に倒し、首の右側をストレッチ。
③吸って中心に戻り、吐いて頭を右へ、吸って中央に戻り、吐いて頭を左へ…
呼吸に合わせてこの動作を5回~数回繰り返します。
④終わったら、呼吸を整えます。

<首全体>
①息を吐きながら、頭を前に倒します。
②息を吸いながら、ゆっくりと頭を右から後ろへと回し、息を吐きながら後ろから左を通って前に戻ります。
(前から頭をぐるりと回転させる)
③呼吸に合わせて、同じ方向に3~数回回したら、同じ要領で逆回転も行います。
④最後に頭が前に戻ったら、息を吸いながら頭を起こします。
⑤最後に息を吸いながら中央に戻ったら、目を閉じ、呼吸を整えながら、首周りの氣の巡りを感じます。
③吸って中心に戻り、吐いて頭を右へ、吸って中央に戻り、吐いて頭を左へ…
呼吸に合わせてこの動作を5回~数回繰り返します。
④終わったら、呼吸を整えます。

 

<肩Ⅰ>
①両手で肩を掴み、肘を胸の前で合わせます。(図①)
肘がくっつかない方は、できるところまで肘同士を寄せるだけでOKです。
④息を吸いながら、肘をゆっくりと頭上の方へと持ち上げます。(図②)
⑤息を吐きながら、肘を背中の後ろを通って降ろし、最初の肘の位置に戻ります。(図③④)
ちょうど、肩を回しながら、肘で大きな円を描くような感じです。
(文字での説明なのでわかりにくかったらごめんなさい)
⑥息を吸いながら肘を高く持ち上げ、息を吐きながら後ろから肘を回し降ろします。
これを5~数回繰り返します。
⑦終わったら、今度は逆回し。
肘を前で合わせて、息を吸いながら肘を下~背中側から回して頭上に持ち上げ、
息を吐きながら肘を頭上から顔の前を通って正面に降ろします。
⑧息を吸いながら、肘を下から背中側を通って頭上に持ち上げ、息を吐きながら肘を顔の前を通って胸の前に戻る。
これを5~数回繰り返します。
⑨終わったら、手を腿の上に置き、目を閉じ、呼吸を整えながら、肩周りの氣の巡りを感じます。

 

<肩Ⅱ>
①ゆっくりと息を吸いながら、右腕を頭上に真っ直ぐ引き上げるように伸ばします。(図①)
②ゆっくりと息を吐きながら肘を曲げ、息を吸いながら左手で肘を掴みます。(図②)
③息を吐きながら、掴んだ肘を頭の方へ引き寄せるようにし、肩をストレッチ。(図③)
この姿勢を保ったまま、数回呼吸を繰り返します。できれば目線は斜め上へ。
④息を吐きながら、ゆっくりと両腕を降ろし、手を腿の上へ置き、リラックスし呼吸を整えます。(図④)
⑤同じ要領で、反対の腕も行います。

 

<足首>
①脚を真っ直ぐに伸ばして座ります。
右足を左腿の上に引き寄せます。
②左手の指を、右足の指の間に挟み込みます。(図①)
その状態で足を掴み、足首を5~数回まわします。逆回しも同様に行います。
③足首回しが終わったら、息を吐きながら足指を逸らせつつ、アキレス腱をストレッチ(図②)
④手を足から外し、つま先をもって、息を吐きながら足の甲をストレッチ(図③)
⑤ストレッチが終わったら、足の親指をつまんで、指の付け根をほぐすように、右回転・左回転に各5~数回まわします。(図④)
⑥⑤の動作を、人差し指~小指まで順番に行います。
⑦終わったら、両足を伸ばし、両手を後ろについて一旦休憩。ゆっくり呼吸を整えます。
この時、片脚づつ軽く持ち上げると、氣の巡りが良くなっていることを右脚と左脚の軽さの違いで感じていただけます。
⑧左足も①~⑦の手順で同様に行います。

 

<股関節>
①足の裏を合わせて座ります。腰を立てて、背中を真っ直ぐにし、足先を掴みます。
この時、足を自分の方に出来るだけ引き寄せますが、腰が曲がらない程度でOKです。
②まずは、この姿勢で、膝を床にトントンとリズミカルに押し下げすように、膝を上下にバウンスさせます(図①)
③20回ほど膝をバウンスさせたら、動きを止め、両手を膝の上に。
息を吐きながら、ゆっくりと両手で膝を押し下げてキープ。ゆっくりと5回ほど呼吸を繰り返します(図②)
④息を吸いながら身体を起こし、一度呼吸を整えます。
⑤再び、両手でつま先を持ちます。
息を吸って背筋を伸ばし、息を吐きながら、ゆっくりと股関節から前屈します(図③)
無理をせず、ほんの少ししか前傾できなても大丈夫です。自分のできる範囲で行い、姿勢をキープしたら
5~数回、ゆっくりと呼吸を繰り返します。
⑥息を吸いながら上体を起こし、最後に呼吸を整え、股関節周りの氣の巡りを感じます。(図④)

 

上記のパワンムクトアサナ(首~肩~足~股関節)を一連の流れとして行うことで、関節の氣の滞りを解消し、全身の氣の巡りを良くすることができます。
普段なかなかじっくりとヨーガに取り組む時間を取ることができない方も、朝晩、パワンムクトアサナを習慣にしていただければ幸いです。

関節に不調のある方は、決して無理をせず、もし関節に痛みを感じるような症状があるようでしたら
当院の陰イオン滲透療法で治療も可能です。
お気軽にご相談ください。